年末を迎え各位におかれては新たな年への様々な希望に胸を膨らませておられることと思います。
今年は凶悪な犯罪が多発し、自然災害が猛威をふるった一年であった。人心が荒み、天候が異常を来たした結果とみて良いだろう。
抵抗する術を持たない幼児を誘拐の上殺害し、更には社会に向かって犯行を誇示するような所謂「劇場型犯罪」、子供が些細なことで友達を殺害するという「短絡的犯罪」が最近の特徴だが、こうした犯罪多発は個人の資質ではなく、問われるべきはこの国の人間教育そのものの在り方であろう。教育を通してこの国をこの国たらしめてきた伝統と、他から強制されるものではない他人(ひと)との係わりで意識しなくてはならぬ「公」を再認識することが大切だ。この点において「教育は国の基幹である」として、連綿と伝統を常に意識したドイツの教育の在り方は大いに参考になるのではないか。
他方、自然の猛威、天候の異変に目を転じてみても、そこには「人為」の影が色濃く反映されていると思われる。地球温暖化と天候の異常の関連性についてはまだまだ科学的検討の余地はあることは事実だが、自然の破壊と化石燃料に依存した科学技術の発展が地球温暖化の要因の一つであることは疑う余地はないだろう。一国が努力することには限界があることは当然だが、鎮守の森、里山の涵養に見られたわが国古来の自然との接し方の再評価と行動が必要だ。自然をコントロールするなどという傲慢さを捨て、共に生かしてもらうという共生の姿勢が求められる。
しかしそうした良き伝統の再評価といった問題と並んで環境問題にとって重要なのは、環境を守るための最新の技術を正当に評価し採用するという進取性である。手前味噌の謗りを恐れずにいえば、外断熱工法を如何に普及するかといったことである。省エネ、健康、環境に資することが科学的に実証されているにも限らず、その努力をしないということは、無作為の、未必の故意にも相当することではないか。或いは予防原則に反することではないだろうか。何故ドイツなどで先進的に進められている省エネ基準に基づく政策誘導が出来ないのか。
新年は京都議定書の発効、環境をテーマとした愛知万博の開催など環境を身近に考える機会が増え、特に前者の係わりからCO2の削減等目に見えるような具体的な取り組みが求められよう。産業部門の省エネ成果に比し著しく劣っている民生部門、とりわけ住宅・建築分野における省エネへの取り組みは喫緊の課題となろう。消費者が選ぶこと、として大量生産大量消費時代の建築政策のままでいるかのような行政の、これから果たすべき責任は大きい。
ともあれ本年は皆様方のご支援、ご協力によって外断熱推進会議として多くの取り組みを果たすことが出来た。中心より感謝申し上げると共に、外断熱工法推進の為の新年の一層の努力をお約束申し上げ、皆様の益々のご活躍を祈念し、年末のご挨拶とさせていただきます。

▲2004年団地再生と外断熱の旅ー中央が宮坂
特定非営利活動法人 外断熱推進会議
年末年始のご案内
年末 12月27日まで
年始 1月6日より
AM10:00〜PM05:00
土日・祝祭日 休み